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「会派制がなければ新人議員が先輩の言うことをきかない」 田口議員が発言

12月22日に開催された議会運営委員会において田口浩嗣議員が「会派制がなければ新人議員が先輩の言うことをきかない」という趣旨の発言をしていたことがわかった。

 

議運委員の田口議員は、政務活動費に関する議論の中で「会派制は必要なもの」とした上で、「会派に入ったほうが良いという意味で政務活動費の額を分けた」と理解していると発言。

 

続けて「会派に入らなくても良いということになれば、来期に新人が入ったときに、先輩(議員)の言うこともきかないし、情報もわからない中で、議員としての常識は会派に入ってこそ教えてもらえるものだ」などと持論を展開した。

 

看過できないのは、「新人が会派に入らないと、先輩(議員)の言うことをきかない」という発言である。会派制は、先輩議員が新人議員を従属下に置くための制度であるかのような発言である。

 

議員間では、年齢や経歴、当選回数、所属政党・会派などに関係なく法の下に平等であるという議員平等の原則がある。

 

つまり議員間には、会社組織のような「上命下服の原則」がないため、先輩議員の言うことを聞く必要が無い。

 

先輩議員から「この議案に賛成(反対)しろ」「こんな一般質問はやめろ」と言われて、それをそのまま受け入れるような人物は、主体性が欠如しているため、議員失格といえる。

 

田口議員の当該発言は「新人議員は、先輩議員の言うことをきくのは当然」という上命下服の原則を議員間に適用しようとする極めて不適切な発言である。

 

また、田口議員は「会派に入らなくても良いということになれば」というが、(会派制を設けている地方議会で)議員が会派を結成する自由・加入する自由・脱退する自由は「結社の自由」として憲法によって保障されている。

 

会派制を設けるかどうかは、メリット・デメリットを利益衡量した上で各地方議会が判断することであるし、久御山町議会のように会派制がある議会では、会派に入るかどうかは各議員が判断することである。

 

2022年12月26日

久御山ジャーナル編集部

税理士ドットコム

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