久御山町のホテル誘致計画に絡み、町会議員の田口浩嗣氏の紹介を受けて信貴康孝町長などがホテル運営会社の社長と面会していたことがわかった。
久御山ジャーナル芦田の一般質問に対して、産業・環境政策課長が認めた。議員による「口利き」として批判を呼びそうだ。
久御山ジャーナルの調べによると、平成30年6月11日、田口氏は自らが懇意とするホテル運営会社の社長を信貴町長と中村副町長に紹介。
町によると「町内でホテル事業が展開されることによって、町内事業所から生み出される需要や観光利用の可能性についてのヒントをもらった」だけで「口利き」には当たらないとしている。
紹介を受けた会社は、現在、久御山町へのホテル進出を検討している会社とは別だとしている。しかしながら、福山哲郎参議院議員が、平成29年3月24日の予算委員会でモリカケ問題に関連して「こうやって各省庁に問い合わせることを関与、口利きというんです。結果は関係ないんです」と発言しているとおり、議員が行政側に特定業者を紹介した行為は「口利き」に当たり、その結果については「口利き」の成立とは、無関係だと解するべきである。
久御山ジャーナルは、田口氏が紹介したとされるホテル運営会社に対面での取材を申し込んだが、返答はなかった。
ある町政関係者は、「田口議員の行為は、明らかに『口利き』だ。町長は面会を拒否するべきだった」「町としては、立場上『口利き』だと認めることはできなかっただけで、本心は『口利き』だと認識しているはずだ」だと語った。
・第193回国会 参議院 予算委員会 第16号 平成29年3月24日
2022年6月30日
久御山ジャーナル編集部
野村村東に感染性産業廃棄物処理施設を設置した業者に対して近隣から悪臭苦情があったことが京都府への情報公開請求によりわかった。
昨年11月5日、近隣から「焦げたにおい(臭い)がする」と久御山町消防本部に連絡が入った。パトカーも出動し、事情聴取および施設内の確認がおこなわれた。後日、府と町からも悪臭対策を求める指導がおこなわれた。
この問題は、12月会議の一般質問において環境保全課長が「試験運転の段階で『におい(臭い)』が発生した事案があった」と答弁していた。
しかしながら、久御山ジャーナルが入手した京都府の文書には繰り返し「悪臭苦情」という言葉が使用されていた(業者が作成した報告書には「異臭騒ぎ」という言葉が使われている)。
「におい(臭い)」と言い換えることにより、町が「悪臭苦情」を矮小化しようとした意図が感じられる。なお、産業・環境政策課長は、これを否定し、「臭い」という表現で問題なかったと答弁した。
連絡事項処理用紙.pdf (0.28MB)
指導票.pdf (0.15MB)
業者作成の報告書.pdf (0.22MB)
※黒塗り=行政が非開示とした部分、赤塗り=久御山ジャーナルの判断で非開示にした部分
2022年6月26日
久御山ジャーナル編集部
6月22日、参議院議員選挙のゴングがなった。京都府選挙区(定数2名)には、過去最多の9人が届け出たが、事実上は自民党公認・公明党推薦の吉井章候補、立憲民主党公認の福山哲郎候補、日本維新の会公認・国民民主党推薦の楠井祐子氏、日本共産党公認の武山彩子氏の4名による争いとなっている。
また、主要マスコミが「諸派」として扱う参政党は、比例代表で議席獲得の可能性があるとされている。この選挙で参政党が政党要件を満たせば、3年前の「れいわ」や「N国」(当時)と同様にマスコミの扱い方が変わり、有利に党勢拡大を進めることができる。
京都府選挙区では、同党公認の安達悠司候補が5番手だと予想されており、当選は厳しいが、どこまで獲得票数を伸ばすのか注目が集まっている。久御山町の公営ポスター掲示場も、主要候補に次ぐ速さで貼られた。
さて、久御山町では6月16日既報のとおり、久御山高校前の公営ポスター掲示場が設置されたことにより、のってこタクシーの停留所看板が隠れるミスがあった。久御山ジャーナルが町選管事務局に指摘したことにより、停留所看板が見えるように移動されたことを確認した。
是正前(6月16日撮影)
是正後(6月22日撮影)
2022年6月25日
久御山ジャーナル編集部
南大内地区へのホテル誘致を計画している久御山町が、昨年8月と今年2月に京都府にホテル開業に資する補助金事業への支援を要望していたこと、昨年12月に京都府庁で府・町・ホテル事業者の3者協議がおこなわれていたことが情報公開請求によりわかった。
誘致計画は、3月7日の田口議員のクロスピアくみやまに関連した一般質問において、信貴町長が南大内地区にホテルの誘致計画があることを答弁したことにより公となった。このことは3月8日付けの洛タイ新報、3月9日付け京都新聞でも報道された。
久御山ジャーナルは、3月10日付けでホテル誘致にかかる公文書の開示を町に請求した。公開された文書によると町は、設備メンテナンス等によって来町するメーカー技術者、「お茶の京都」や京都市内、大阪府内への観光への拠点として宿泊需要があると分析。
すでに特定のホテル事業者が町内にロードサイド型のホテル立地を検討している段階だとしている。京都府の補助金を活用するために昨年12月21日に京都府庁の商工労働観光部観光室で府・町・事業者の3者協議がおこなわれたというわけである。
久御山町に宿泊需要があるのかは、にわかに速断できないが、仮に宿泊に特化したビジネスホテルが立地すれば、町内の飲食店への需要喚起やクロスピアの活性化にもつながるためプラスになることはあっても、マイナスになることは考えにくい。
なお、開示された文書は、黒塗りになっている部分が多く、全体像がわかりにくい。仮に事業者の競争上の地位を害する範囲を超えて黒塗りしているのであれば行政の隠ぺい体質との批判は免れない。
ホテル誘致についての久御山町公文書.pdf (0.77MB)
2022年6月18日
久御山ジャーナル編集部
京都やましろ農業協同組合が久御山町のネギカットセンターで加工日年月日を偽装していた問題が発覚して4か月が経過した。なぜ、偽装がおこなわれたのか。
久御山ジャーナルは、京都府に情報公開請求をおこないJAから提出された改善報告書などを入手した。この文書をもとに偽装がおこなわれた原因や背景を読み解くことができた。
加工年月日を表示するラベラー機は、暗証番号を使用すれば現場で日付変更が可能であったため、今後は本店営農部長の専権管理に変更するとしている。なぜ、これまでは現場で日付変更が可能であったのかが疑問である。
現場を信頼して、偽装などおこなわれずはずがないという軽い考えだったのかもしれない。別の文書には、「先輩がやっているので、不正行為には気づいていたが、見過ごしていた」「『部下はきちんとやっているはずだから大丈夫』と思い込んで業務をしていた」という職場風土があったしている。
翻って、6月9日放送の報道ランナーではJA北河内の不祥事を独自取材。JA北河内の内情を知る人物が「隠ぺい体質はあると思います」「閉鎖的でワンマンな組織です」と証言していた。
JAグループの各組織は、独立した存在となっているが、JA京都やましろにも管理体制のほか、組織体質にも問題があったことは否めないであろう。
カットネギ加工年月日偽装についての京都府公文書.pdf (1.2MB)
2022年6月17日
久御山ジャーナル編集部