8月20日に告示された町議会議員補欠選挙において無投票当選が決まったことを町選挙管理委員会を有権者が十分に周知しなかった。投票所に足を運んで初めて町議補選に1票を投じることができないことを知った有権者が一定数いたと思われる。
中井孝紀氏の議員辞職により、町長選挙と同日となった町議補選(定数1名)に立候補したのは元職の内田孝司氏のみだったため、内田氏の無投票当選が決まった。
本来であれば、選管は公営掲示板で町議補選の無投票当選が決まったことを周知するべきであったが、選挙公報と公式LINE等での周知に留まった。
期日前投票では、入場ハガキを受け付けに提出すると「町議会議員補欠選挙は実施されないことになりましたので、消させていただきます」と口頭で通達を受けて、町長選挙の投票用紙のみを渡す事務執行であった。
今年4月に同日執行された京丹後市長選挙・京丹後市議会議員選挙では、市長選挙が無投票当選となったが市選管が公営掲示板に市長選挙は無投票になった旨を貼り出していた(下記写真)。
町議補選は、町長選挙と同日選挙となったため投票所に足を運んだ有権者が「無駄足」になることはなかったが、選管の周知不足であったことは否めない。
京丹後市長選挙の無投票当選が決まったことを告知する市選管の貼り紙
2024/8/28訂正:当初「町HPにも町議補選の無投票が決まったことを掲載していない」と記事に記載しましたが、誤りでした。トップページの新着情報のみをチェックしていましたが、町政情報→選挙で「無投票になったこと」をページを掲載したいたとのことでした(当該ページは現在、削除済み)。
2024/8/28追記:「当選後に選挙用ポスターを掲示し続けると公選法が禁じる『期間外の選挙運動』に抵触する」ため、無投票当選者のポスターが隠れるように「無投票当選が決まった」という貼り紙をするべきだという意見があった(下記記事参照)。京丹後市選管よりも、愛媛県松山市選管や北海道岩見沢市選管の対応が最も適当と言えそうだ。
関連報道:候補者ポスターの上に「無投票」シール…経費かかり掲示板撤去できず、法にも抵触で苦肉の策(読売新聞オンライン2022/11/19)
無投票の選挙ポスター掲示板はじめて見た pic.twitter.com/6nuu9vGDa5
— EKB (@linkwaterst) August 29, 2020
2024年8月27日配信
久御山ジャーナル編集部
現職と新人の一騎打ちとなった町長選挙は、24日をもって終了する。
告示日までに態度未定の有権者が多かったと見られるが、5日間の選挙戦を経て、大半の有権者は投票先を決めた模様。
本紙は情勢を探ったが、新人の中井孝紀候補と現職の信貴康孝候補(自民、公明、立憲民主推薦)が互角の戦いを繰り広げており、どちらが優勢かは判断するのが困難だという結論に達した。
投票率が下がれば組織票を有する信貴候補が有利になりそうだが、期日前投票の投票者数を見たところ、前回令和2年の町長選挙の投票率を上回ることが確実な情勢となっている。
久御山町政の新しい舵取りを担うのは、中井候補か信貴候補か。両候補とも「人事を尽くして天命を待つ」状態となっているが、有権者の答えは25日の22時頃に判明する。
※本記事では、候補者の氏名表記は届け順にしております(告示前は立候補表明の順)。
※久御山ジャーナルでは開票速報は行いませんので、洛タイ新報か久御山町のHPをご覧ください。
中井候補の新聞広告(洛タイ新報掲載)
信貴候補の新聞広告(洛タイ新報掲載)
2024年8月24日配信
久御山ジャーナル編集部
信貴康孝町長の後援団体「信貴康孝後援会」が町長選挙の告示日前の平成28年8月頃に出陣式の案内を掲載した文書を不特定多数に頒布していたことがわかった。事前運動を禁止した公職選挙法に違反する可能性が高い。
当該文書の表題は「シンキ康孝後援会 会報第4号」。表面は2期目に向けての決意表明の文書を掲載しているが、裏面下部には平成28年8月16日(火)午前9時から旧下津屋食堂で出陣式を開催するという案内文を掲載していた。
各自治体の選挙管理委員会のサイトを見ると、告示日前に出陣式の案内状を不特定多数に頒布する行為は、事前運動を禁止した公職選挙法に違反するという見解を示しているため、当該文書は公職選挙法に違反する可能性が極めて高いといえる。
信貴康孝陣営による公職選挙法違反が疑われる事象については、本紙既報のとおり令和2年にも信貴氏関係政治団体「心豊か久御山の会」がTwitter(現X)に告示日の前日に出陣式の案内をSNSに掲載していたことがわかっている。
平成28年8月16日に告示された町長選挙では、信貴康孝氏が以外には立候補の届け出をする者がおらず、信貴氏が無投票で2期目の当選を果たした。
千葉県八街市選挙管理委員会のウェブサイトより
2024年8月24日配信
久御山ジャーナル編集部
信貴康孝後援会が令和2年度の収支報告書に大幅な修正をおこなっていたことがわかった。 修正は令和5年4月4日付け。
当初に提出された収支報告書から収入が60万円、支出が85万円増額しており、不自然な点が見受けられる。
本紙は、これまでに令和2年度の収支報告書に会報のポスティング代や会報の一部印刷代などの支出が未計上であることを指摘した。
修正された収支報告書には、こうした経費が計上されたほか、新たに信貴町長の親族と思われる人物(住所が信貴町長と同一となっている)が60万円を寄附したことになっていた。
政治資金規正法では、個人は年間に1団体つき150万円を超える寄附を禁止している(150万円規制)。
信貴町長は上限いっぱいの150万円を寄附していたが、未計上の経費を支出として計上すると、支出額が収入額を超える結果となる。
仮に、信貴町長が追加で60万円を寄附すれば同一団体に年間210万円の寄附したことになるため、政治資金規正法違反となる。
60万円という高額な寄付金を収入として計上することを失念することは考え難く、辻褄(つじつま)と合わせるための「名義貸し」が疑われる。「名義貸し」でなかったとしても、あまりにも杜撰(ずさん)な会計処理だという非難は免れない。
本件について本紙芦田が「不自然な修正ではないか」と議会で追求したところ、信貴町長は「事務局や会計責任者が精査した結果」だと答弁した。
【修正前】令和2年度信貴康孝後援会収支報告書.pdf (1.52MB)
【修正後】令和2年度信貴康孝後援会収支報告書.pdf (1.98MB)
2024年8月23日配信
久御山ジャーナル編集部
(初出:久御山ジャーナル2024年8月1日号)
8月20日に告示された久御山町長選挙に立候補したのは、届け出順にいずれも無所属で前町議の中井孝紀候補と現職の信貴康孝候補=自民党、公明党、立憲民主党推薦=の2名。
中井候補と信貴候補が激しく競り合っている。
中井候補は4選をめざす現職を「長すぎる」と批判。地盤とする御牧校区の票を固め、他校区も現職の批判票や変化を望む層を狙う。
一方の信貴候補は、3期12年の実績をアピール。現職としての知名度、10名の支援町議や推薦政党、連合などの組織力を活かした選挙戦を展開している。
8月21日から選挙公報の配布も開始されたほか、中井・信貴両陣営ともに法定ビラ(証紙ビラ)を新聞折り込みで配布した。
投開票日は8月25日。22時頃には大勢が判明する。久御山町の住民は、どのような審判を下すのか。
中井孝紀陣営証紙ビラ.pdf (0.61MB)
信貴康孝陣営証紙ビラ.pdf (0.68MB)
中井孝紀候補選挙公報.pdf (0.32MB)
信貴康孝候補選挙公報.pdf (0.22MB)
2024年8月22日配信
久御山ジャーナル編集部