記事

現職部長を君付け 監査委員が役場に仲間意識か

役場OBの代表監査委員が久御山町役場に対して仲間意識・古巣意識を有している疑いがあることがわかった。厳正中立な監査が求められる監査委員としての適格性が強く疑われる。

 

本紙芦田は、代表監査委員と武田都市整備部長が親しげに話している姿を目撃した。その際に代表監査委員は都市整備部長を「武田君」と呼称していた。監査する立場である代表監査委員と監査を受ける立場の都市整備部長は、本来、一定の距離が置くべき存在である。

 

監査の実務書によると、監査人(監査委員、監査役、監事等)には外観的独立性と精神的独立性の担保が必要とされている。外観的独立性とは、第三者から見たときに、その公正中立性が疑われない状況を指し、精神的独立性は、監査行為が実際に公正不偏な判断を下せる心の状況を指す。

 

これを久御山町についてみると、代表監査委員は、町の総務部長や収入役、助役を務めた役場OBであることから外観的独立性を欠いているといえる。仮に、予断や忖度・遠慮を排した、公正中立な監査がなされたとしても、外観的独立性を欠いているため、第三者から見て、監査の公正中立性が疑われるのである。他方で、役場OBの監査委員に忖度・遠慮がないことを証明することは困難であり、「悪魔の証明」に近いものがある。そのため、役場OBは監査委員として不適格なのである。

 

加えて、上述したとおり、代表監査委員が都市整備部長を君付けするのを見ると、外観的独立性を欠くだけでなく、かつての上司部下・先輩後輩といった人間関係が構築されていると認められるところ、公正不偏な判断を下せる心の状況を欠いているといえる。

 

本紙芦田が3月会議の一般質問において、代表監査委員が都市整備長を君付けしているのを目撃したため、仲間意識・古巣意識があるのではないかと問うたところ、総務部長は「役場OBであるため、都市整備部長を君付けすることがあるかもしれないが、いつも公正中立な立場で監査をされている」と反論した。しかしながら、上述したとおり、代表監査委員に外観的独立性が欠いている以上、総務部長の論には説得がないのである。

 

2025年4月25日配信

久御山ジャーナル編集部

トップへ戻る