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オゾン発生器設置へ 効果と安全性に疑問

久御山町の公共施設にオゾン発生器が設置されることがわかった。5月18日付けの洛タイ新報が報じた。

 

同紙によると産業機器の設計・製作などの事業をおこなう町内企業が「空気の除菌や消臭ができる」とするオゾン発生器10台を町に寄贈。

 

信貴町長は「大変ありがたい。コロナ感染対策として、町内の公共施設で活用させてもらいます」と述べたとしている。

 

しかしながら、1月19日付けのMBS毎日放送「よんチャンTV」の特命取材班スクープでは、オゾン発生器の効果と安全性に疑問を呈する報道がおこなわれている。

 

この放送では、学校現場にオゾン発生器が設置された富田林市の事案が紹介された。富田林医師会は、文科省のマニュアルに反するとして、学校現場からオゾン発生器を回収するように同市に要請。京都大学の高野裕久教授(環境医学)もウイルスを除去できるオゾンの濃度は人体に悪影響を与えると指摘。

 

2021年10月12日配信の『BuzzFeed JAPAN』の記事にも「オゾンについては、曝露した場合に気道の炎症を起こすリスクが高いという研究結果が海外の医学雑誌で提示されている」との記載がある。

 

本当に安全性に問題はないのか。久御山ジャーナルが総務部長に取材をおこなったところ「寄贈されたオゾン発生器は、低濃度のオゾンが曝露されるものである。低濃度でもコロナウイルス死滅に効果があるという奈良県立医科大学の研究結果がある」「低濃度であるため、人体に悪影響が発生することはない」とした。

 

具体的にどこに配置するのかは、これから検討するとした。「学校現場に配置されることはあるのか」との質問には、「教育委員会と相談して決めたい」とした。

 

参考記事(外部リンク)

"コロナ対策"として富田林市の学校などに導入の『オゾン発生器』「効果」と「安全性」に疑問の指摘も...市は運用を継続(MBS毎日放送「よんチャンTV」特命取材班スクープ2021年1月19日放送)

オゾン発生器の学校設置問題、製造元は「空間除菌でオゾンが効くエビデンスはない」と回答。「人体に害なし」と語る根拠は?(『BuzzFeed JAPAN』2021年10月12日配信)

 

 

2022年5月19日

 久御山ジャーナル編集部

 

 

 

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