6月26日付け既報のとおり野村村東の感染性産業産業廃棄物処理施設から悪臭苦情が発生したが、悪臭苦情が発生する可能性を予見していたと推認することができる久御山町の公文書がある。
それは平成30年7月13日付けで環境保全課の課長補佐(課補)が作成した広島県北広島町の視察報告書。
久御山町は、野村村東に加水分解処理による感染性産業廃棄物処理施設の設置計画があることを理由に、当時の環境保全課の課長と課補が同種の施設がある北広島町役場と処理施設の視察をおこなっていたのである。
この視察報告書には「弱い臭いだが甘ったるい様な異臭は、2種類の消臭装置を駆使しても皆無にできなかった」という記載がある。
また「公害発生防止のための設備投資を惜しまなければ道は開ける業界であると思う」とも記載されている。
一方、令和4年1月18日付けの京都府の文書によると府の聞き取りに対して業者が「本施設の設置にあたり、臭気の対策について十分な検討をしておらず、不備があったことは否めないと認識している」と陳述している。
畢竟すると、「臭気の対策について十分な検討をしておらず」「公害発生防止のための設備投資を惜し」んでしまったために、今般の悪臭苦情が発生したといえる。
監督官庁である京都府と久御山町の責任はあまりにも重い。
北広島町視察報告書(久御山町).pdf (1.3MB)
事務連絡処理用紙(京都府).pdf (0.5MB)