京都府議会議員選挙(宇治市・久世郡選挙区)に立候補している現職の藤山裕紀子候補が政務活動費から「無届けの政治団体」に会費を支出していたことがわかった。
支出先は、右派色が強い自称「国民運動団体」の「日本会議」(会長=田久保忠衛・杏林大学名誉教授)。
総務省・都道府県選挙管理委員会のいずれにも政治団体設立届けを提出していない無届けの「政治団体」である。
日本会議の会員になると機関誌『日本の息吹』が毎月届くほか、居住する支部からは講演会などの案内が届く。政治的機関誌を発行しているほか、会として陳情・提言活動や「のぼり」を掲出した街頭宣伝活動などもおこなっており、政治活動をおこなっている団体であることは明らかである。
藤山氏の活動報告書によると「地域の平和は日本の平和に繋がり、日本人としてどのように国の安心・安全を守っていくのか、その見識を深め、府政に繋げていく」ことを目的に支出したとしてる。また成果として「夫婦別姓について、オンライン講演会や討論会に参加し、様々な見解があり意見交換できたことは貴重であった」などとも記載している。
政治団体の設立届け出が提出されていない団体のため形式的には府の政務活動費の支出基準には反しないのかもしれないが、実態は政治団体の会費である。そのため公金から「日本会議地方議員連盟」の会費を支出することは、政治的中立性に反する。機関誌も府政との関連は薄い内容なっている。
このような会費は私費から支出するべきであり、藤山氏は政活費から支出した会費全額を府に返還するべきである。
2023年4月7日
久御山ジャーナル編集部