久御山町議会議員の田口浩嗣氏(3期)が会派代表者会を欠席し、私的なゴルフコンペに参加していたことが申し合わせ事項に反していたことがわかった。
会派代表者会が開かれたのは令和元年12月4日。当時、筆者は田口議員と同じ「くみやま改革保守の会」(代表=田口議員)に所属していた。筆者は、田口議員から会派代表者会の日は「用事」があるため、「代理出席」の要請を受けた。
筆者は、その要請に従い12月4日開催の会派代表者会に「代理出席」した。田口議員が会派代表者会を欠席しなければならないほどの「用事」とは私的なゴフルコンペであったのである。
会派代表会は、久御山町議会の申し合わせ集に掲載されている「久御山町議会会派代表者会申し合わせ事項」に基づいた「各会派の連絡調整及び協議を図」る会議である。本会議や委員会のように条例にもとづく会議ではないが、「公務」といっても過言ではない。
本紙が当該申し合わせ事項を精査したところ「代表者に事故あるとき又は欠けたときは、議長の許可を得て、その会派に所属する議員の中から代理の者を出席させることができる」と規定されている。確かに「代理出席」の規定はあるが、これは「代表者に『事故』あるとき又は『欠けた』とき」に限られていた。
「事故」とは傷病などを指し、「欠けたとき」とは議員辞職や死亡により後任の代表者が決めっていない状況を指す。私的なゴルフコンペを理由に欠席し、別の人間を「代理出席」させることは申し合わせ事項では認められていない。
それ以前に当該申し合わせ事項の「代表者会の構成」という条項では、「代表者会は、議長、副議長及び(会派の)代表者をもって構成する」となっている。田口議員は、当時、副議長であったから、副議長という立場からも出席する義務があった。
このように田口議員が私的なゴルフコンペを理由に会派代表者会を欠席したことは、副議長および会派代表という職責を放棄したものといえる。
田口議員は、令和3年2月25日に開催された広報広聴委員会においても遅刻しており、公務軽視も甚だしいところである。
画像引用元:2019年12月4日付け「田口こうじオフィシャルブログ」
久御山議会会派代表者会申し合わせ事項
令和元年12月4日会派代表者会議の結果概要(情報公開請求により入手)
2021年5月5日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
久御山町議会の田口浩嗣議員が久御山中学校の女子生徒に華頂女子高校のパンフレットと粗品(ポケットティシュ)を配付していたことがわかった。選挙区内の寄附を禁じた公職選挙法に違反する可能性がある。
本紙の見解としては、パンフレットについては販促物であるため問題ないと考える。一方、ポケットティシュについては販促物であると同時に有価物と認識することができ、違反の可能性は否定できない。
かつて選挙区内にうちわを配付した大臣がいたが、あれと同様に選挙区で何らかの物を配付するときは注意が必要である。なお、選挙権を有さない生徒であっても寄附行為は禁止されている。
昨今のコロナ禍の選挙戦では、選挙事務所は訪問する人に対してマスクに着用を求めている。問題は、マスクを忘れたという人が訪問してきたときである。こうした場合はマスク1枚を10円程度で販売していることが多い。やはりマスク1枚といえでも買収と認定される恐れがあるからである。
久御山町選挙管理委員会に取材をおこなったところ、住民からこうした情報が寄せられており、把握しているとのことであった。その上で「既になされた行為については適法・違法の判断はおこなわない」とした。
※画像引用先:2020年11月6日付け「田口こうじオフィシャルブログ」
田口議員のブログより
2021年4月30日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
平成31年4月に執行された城陽市議会議員において自民党公認で立候補した奥村文浩氏が立候補届け出前に市役所の近くで候補者名を連呼する街宣活動をおこなっていたことがわかった。令和2年6月定例会の本城隆志議員の一般質問で市選管事務局長が認めた。
奥村文浩氏は、平成23年の城陽市議会議員選挙に旧民主党公認で立候補するが次々点で落選。その後、自民党に移籍。平成27年の同市議会議員では自民党籍を持った無所属として立候補。一旦は、次点で落選したが、その後、当選者とされた人物が住所要件を満たしていないとして当選無効が確定したため、1年遅れで当選となった。平成31年の同市議選では自民党の公認を得て3位当選となった。
自民党の奥村文浩議員
(城陽市議市議会HPより)
本城議員が立候補届け出前に「奥村、奥村、奥村が立候補しました」と候補者名を連呼していたことは選管は確認しているかと問うところ、野中選管事務局長は「あったことについては認識している」と答弁している。
名前を連呼するといった選挙活動は立候補を届け出をして「7つ道具」を受け取った後でなければ、おこなうことは許されていない。立候補届け出前に名前を連呼した街宣行為は、選挙活動に他ならず、公職選挙法に違反する。
さらに令和元年6月定例会の選管事務局長の答弁では「立候補届け出受付終了後の委員会協議におきまして、直後に当該行為を中止され、また繰り返しなされていないこと、それからその後に当該候補者の立候補届けを適正に受け付けましたことから、事後に改めて注意喚起までは行わないこととしたものでございます」としており、奥村陣営には何ら警告や指導はおこなわなったとしている。
本紙が「奥村氏の公選法違反の事案について公文書の情報公開請求をしたいが、文書はあるか」と市選管事務局に質問したところ、「そうした事案があったことは認識しているが、公文書は作成していない」という回答であった。
市議会会議録の該当部分(城陽市議会HPより抜粋)
2021年4月2日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
「田口こうじ後援会」が自由民主党京都府第六選挙区支部(代表=安藤裕衆議院議員)から平成31年4月14日付けで3万円の寄附を受領しながら、令和元年度の収支報告書に記載していなかった。本紙が第六選挙区支部と田口こうじ後援会の収支報告書を精査して判明した。
田口こうじ後援会は、久御山町議会議員の田口浩嗣議員の後援会である。資金管理団体の指定は受けていない。事務所所在地は田口議員の自宅となっている。
代表は地元住民、会計責任者は田口議員の親族となっている。田口議員のブログによると田口議員が収支報告書を作成し、府選管に提出したとある。そのため責任の所在は田口議員にあるといえる。
本紙は京都府選挙管理委員会に情報公開請求をおこない、第六選挙区支部の収支報告書に添付されていた田口こうじ後援会の領収書を入手した。その結果、領収書に記載されている「田口こうじ後援会」という文字は、田口議員の筆跡と強く推認されるものであった。
久御山町議会議員選挙の告示日(4月21日)直前に後援会に寄附されていることから、誤って選挙運動収支報告書に記載したのではないかと考え、久御山町選挙管理委員会に選挙運動収支報告書の閲覧を請求したが、こちらにも記載がなかったことを確認した。
寄附金の収入があったにもかかわらず、それを記載しないことは政治資金規正法に違反する可能性がある。政治資金の透明性を確保する法の趣旨に反し、許されることではない。
「事務処理ミス」と弁明するのかもしれないが、ずさんな会計管理との誹りは免れない。こうした自民党絡みの「政治とカネ」の問題は国民の政治不信を増大させていることは間違いない。
令和元年度「田口こうじ後援会」は繰越金以外の収入はなしとなっている
令和元年度「自民党第六選挙区支部」の支出欄には田口こうじ後援会に3万円の寄附をしたことになっている
2021年3月12日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
久御山の信貴康孝町長が昨年12月11日に飲食をともなう忘年会に参加し、公金から会費を支出していたことがわかった。
参加したのは「相(しょう)の会」の忘年会。同会は伏見区の不動産会社に事務局がおかれている経済人の集まりだという。
町長交際費として支出される「会費」とは「社会的に認知された団体等の総会及び懇談会などへの参加費用」となっている。ところが、「相の会」でネット検索しても該当はゼロであった。「相の会」は「社会的に認知された団体等」に該当するかも疑問である。
忘年会は京都市内の高級料理店にておこなわれた。議会答弁によると20名が参加していたという。
政府が「我慢の三週間」として、多人数での会食は自粛を要請していた時期である。
この忘年会の3日後となる12月14日には菅総理が高級ステーキ会食をおこなったことにより強い非難にさらされた。
信貴町長の忘年会参加についてもコロナ対策の陣頭指揮をとるリーダーとして不適切だと批判が上がっている。
忘年会の支払い伝票(情報公開請求により入手)
2021年3月8日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)