記事

社協の通所介護事業で赤字拡大 監事は「構造的な課題」と指摘

久御山町社会福祉協議会(以下「社協」)が公表した令和7年度決算資料で、通所介護事業のサービス活動増減差額が1000万円近くの赤字となっていたことがわかった。

 

令和7年度の通所介護事業は、サービス活動収益が4474万円だったのに対し、サービス活動費用は5463万円。収益に対して費用が約989万円上回った。前年度も約625万円の赤字となっており、わずか1年間で赤字額は約363万円拡大したことになる。

 

赤字拡大の背景には利用者数の減少がある。利用延人数は令和6年度の3977人から令和7年度には3402人へ575人減少。1日平均利用人数も13.0人から11.1人へ減少した。社協の事業報告には利用者確保のため、居宅介護支援事業所への訪問や「お試し利用」などの取り組みなど経営改善に努めたとあるが、利用者数は損益分岐点の79%にとどまった。

 

本件について社協の監事は、決算監査報告書において、通所介護事業の利用者数が損益分岐点を下回る状況が継続していることから、「構造的な課題」を抱えていると指摘。

 

さらに、令和6年度から赤字が続いており、これまでの監査でも早急な経営改善を求めてきたものの、「現時点において十分な改善効果は確認できていない」としている。その上で、職員が一丸となって経営改善に取り組むよう求めている。

 

本紙芦田も昨年9月に開催された予算決算常任委員会の令和6年度決算審査において、町を通じて早急な経営改善に取り組むことを求めた。社協には町から職員が派遣されているほか、町の民生部長が社協の理事を兼ねるなど、町と社協は密接な人的関係にあることからも町には経営改善に関与する責務があるといえる。

 

通所介護は高齢者の生活を支える重要な福祉サービスであるため、持続可能な事業にする必要がある。社協の監事からも「構造的な課題」と指摘されている以上、赤字の原因を検証し、利用者確保や職員配置などを含めた抜本的な経営改善策が必要といえる。

 

2026年9月7日配信

久御山ジャーナル編集部

トップへ戻る