久御山町島田古堤防の事業用地に長期間放置されていた放置物が撤去された。撤去は8月24日付け。
この問題は事実上廃業している空調設備工事会社「株式会社ネクサスENG」が当社敷地内に工事により発生した廃棄物などを堆積させていた。放置物は、道路にはみ出してたり、隣地に飛散するなどしていた。また、放置物の中には危険物と疑われる産業用ボンベも存在していた。
本紙芦田は6月9日付けで町に情報提供をおこない、当該事業者への是正指導を求めた。また放置ボンベを所管する京都府消防保安課にも連絡を入れ、対応を求めた。
本紙芦田がボンベを貸与しているある債権者に接触したところ「社長とは連絡が一切取れず、支払い停止になっており、対応に苦慮している」ということであった。
府は関係団体を通じてボンベの回収手配を行い、8月15日付けで放置ボンベのすべてが回収されたことを確認した。
また、8月24日には社長の親族によって廃棄物の全量撤去が完了したため、この問題は解決となった。
2025年9月5日配信
久御山ジャーナル編集部
久御山町島田のエアコン工事会社「株式会社ネクサスENG」が産業廃棄物を放置したまま、事実上、休廃業していることがわかった。
同社の法人登記を調べたところ、令和3年に設立。資本金は100万円となっている。破産登記や解散登記がなされていなかった。
国土交通省の建設業者・宅建業者等企業情報検索システムで調べたところ、令和5年8月17日付けで電気工事業の建設業許可を取得している。
法的な倒産手続きは取られていないが、下記4点から事実上、休廃業の状態になっていると認めることができる。
1、公表されている電話番号に電話してみたところ「現在使われておりません」とアナウンスされた。
2、ホームページが閉鎖されている。
3、インスタグラムのアカウントが削除されている。
4、本店所在地の郵便受けには、郵便物が溜まっている。
産業廃棄物は隣地にまで飛散している他、道路や側溝にはみ出ているようにも見える。
本紙芦田は6月9日付けで本件について町に情報提供をおこなった。町は「調査を進めている」としているが、速やかな産廃撤去が望まれる。
道路にはみ出していると思われる
隣地(更地)に飛散か
放置されている産業用ガスボンベ
大量の郵便物が放置されている
2025年6月18日
久御山ジャーナル編集部
屋外放置されている産業用ボンベは危険であるため、町消防本部からボンベの所有者「西田産業株式会社」に連絡してもらったところ、6月20日付けで回収したことを確認した。また債権者「西田産業株式会社」が催告状を債務者「株式会社ネクサスENG」の社屋に貼り付けたことも確認した。
「西田産業株式会社」によると、まだ社屋内にボンベは存在しているというが、「株式会社ネクサスENG」と一切連絡が取れないため対応に苦慮しているという。屋外には、「西田産業株式会社」以外のボンベも一部残っている。なお、消防本部によると屋内にあるボンベの危険性は限りなく低いという。
産業用ボンベ回収後の事業地(小型ボンベが一部残置している)
債権者「西田産業株式会社」による貼り紙
2025年6月21日追記
久御山ジャーナル編集部
自民党の藤山裕紀子府議会議員(宇治市・久世郡選出)が令和2年に執行された久御山町長選挙の告示前に信貴康孝陣営による出陣式の案内を不特定多数に公開していたことがわかった。事前運動を禁止した公職選挙法に違反する可能性が高い。
藤山府議が掲載していたのは、町長選挙の告示前日となる令和2年8月17日付けのX(当時Twitter)。「明日、いよいよ出陣式です!」という文言とともに、陣営が作成したと思われる出陣式の案内文を掲載していた。
出陣式の案内を告示前に不特定多数に案内する行為は、一般に事前運動を禁止した公職選挙法に違反にする解されている。
藤山府議は、自民党京都府連の職員などを経て、当時は府議3期目(現在は4期目)であった。こうした政治経験から公選法については熟知している地位にあるため、「違反とは知らなかった」という言い訳は通用しないであろう。
2025年4月29日配信
久御山ジャーナル編集部
久御山町教育委員会が町内の小学校で使用する教師用指導書等を本来必要な町議会の議決を得ずに購入していた事案に関連する行政文書が昨年11月21日に開示された(全文は下記PDF参照)。法令違反の原因を調べるために、本紙芦田が10月17日付けで公文書の開示請求をおこなっていた。
開示された契約書によると、昨年3月27日付けで締結され、同29日に履行された。検査調書によると、建設課長補佐が検査をおこない、教育委員会の学校教育課長補佐が立会人となり、信貴町長に報告されていた。
支払負担行為書には町長、副町長、教育長、会計責任者などの決裁印が押されていた。
久御山町の条例では、予定価格700万円以上の動産を購入する場合は、事前に議会の議決が必要となっている。また、地方自治法では会計責任者は町長から支出命令を受けた場合においても、法令または予算に違反するときは、支出することができないと規定している。
本件の場合、教育委員会に加えて、会計責任者や検査人となった建設課長補佐の「認識不足」により看過してしまったという。
開示された行政文書からは、久御山町のガバナンスが機能不全に陥っていることが深く読み取れた。
さらに事後的になるが監査委員による監査もおこなわれていたはずであるが、令和5年度決算の監査意見書には「予算に基づき適正に執行されて」いると記載されていた。
これについて、監査事務担当者は「財務書類は膨大な量があり、一般的に試査(※1)によることが認められている。実施した監査の範囲で、意見書に『予算執行は適正』と述べているものであり、今回の件は、監査委員の任務懈怠や重大な注意義務違反には当たらない」と議会で答弁している。
しかしながら、監査の実務書によると議会の議決を得ているかどうかは監査の着眼点とされている。監査委員は例月出納検査、定期監査、随時監査、決算審査など様々な機会において本件法令違反を指摘することができる立場であった。試査を理由に責任逃れの上記答弁は失当である。
本来、監査委員は「最後の砦」として機能しなければならないが、専門的知識を有さない役場OBの監査委員では、見抜けなくて当然である。かような人物を監査委員として選任した信貴町長とそれに同意した議会の責任は重い(※2)。
監査委員には、高度な専門性と独立性が求められるところ、役場OBでは、その両方が欠けており、役場OBの代表監査委員が久御山町役場のガバナンスを機能不全に陥らせているといっても過言ではない。本紙読者からも「役場OBが監査委員を務めるのはおかしい」といった声が届いている。
思うに、監査委員はときとして執行部と相対立することもあるため、その選任には、恣意的な人事を防ぐためにも弁護士会からの推薦を受けた弁護士を監査委員にするなど抜本的な見直しが必要である(報酬を上げる必要もある)。役場に友好的・協力的な地元の名士や役場OBを監査委員にするのは論に値しない。
役場OBの代表監査委員は、その地位に留まることが住民の利益を損ねていることを強く自覚し、即刻辞任するべきである(※3)。
※1 試査:監査の対象となる母集団から一部の項目を抽出して監査を実施すること。
※2 令和3年6月会議において信貴町長から町議会に監査委員の選任(再任)同意を求める議案が提出された。当該議案には、本紙芦田と松尾憲議員(当時)が反対したが、賛成多数により選任同意となった。
※3 もっとも現・代表監査委員の任期は本年6月19日までとなっている。
初報記事:町教委に法令違反 議会の議決を得ずに教師用の指導書等を購入(2024年10月16日配信)
令和6年度以降使用教師用指導書等取得についての行政文書.pdf (3.94MB)
2025年4月27日配信
久御山ジャーナル編集部
役場OBの代表監査委員が久御山町役場に対して仲間意識・古巣意識を有している疑いがあることがわかった。厳正中立な監査が求められる監査委員としての適格性が強く疑われる。
本紙芦田は、代表監査委員と武田都市整備部長が親しげに話している姿を目撃した。その際に代表監査委員は都市整備部長を「武田君」と呼称していた。監査する立場である代表監査委員と監査を受ける立場の都市整備部長は、本来、一定の距離が置くべき存在である。
監査の実務書によると、監査人(監査委員、監査役、監事等)には外観的独立性と精神的独立性の担保が必要とされている。外観的独立性とは、第三者から見たときに、その公正中立性が疑われない状況を指し、精神的独立性は、監査行為が実際に公正不偏な判断を下せる心の状況を指す。
これを久御山町についてみると、代表監査委員は、町の総務部長や収入役、助役を務めた役場OBであることから外観的独立性を欠いているといえる。仮に、予断や忖度・遠慮を排した、公正中立な監査がなされたとしても、外観的独立性を欠いているため、第三者から見て、監査の公正中立性が疑われるのである。他方で、役場OBの監査委員に忖度・遠慮がないことを証明することは困難であり、「悪魔の証明」に近いものがある。そのため、役場OBは監査委員として不適格なのである。
加えて、上述したとおり、代表監査委員が都市整備部長を君付けするのを見ると、外観的独立性を欠くだけでなく、かつての上司部下・先輩後輩といった人間関係が構築されていると認められるところ、公正不偏な判断を下せる心の状況を欠いているといえる。
本紙芦田が3月会議の一般質問において、代表監査委員が都市整備長を君付けしているのを目撃したため、仲間意識・古巣意識があるのではないかと問うたところ、総務部長は「役場OBであるため、都市整備部長を君付けすることがあるかもしれないが、いつも公正中立な立場で監査をされている」と反論した。しかしながら、上述したとおり、代表監査委員に外観的独立性が欠いている以上、総務部長の論には説得がないのである。
2025年4月25日配信
久御山ジャーナル編集部