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不祥事を受けて設置される第三者委員会 日弁連の指針に抵触か

久御山町教育委員会の不祥事を受けて来年1月に設置される「第三者委員会」(※)の委員会構成が日本弁護士連合会(日弁連)が公表している指針に抵触していることがわかった。

 

町は、教育委員会生涯学習応援課の元会計年度任用職員(懲戒免職)が町スポーツ協会の金員を私的に流用し、協会の預金額に不足が生じている事象を受けて「町スポーツ協会の事務執行の在り方検討委員会」(以下「検討委」)を設置すると発表している。

 

検討委の事務局は「総務課」と「教育委員会事務局」が担当するとしている。

 

しかしながら、日弁連が公表している「地方公共団体における第三者調査委員会調査等指針について」は「第三者調査委員会の公平中立の観点から,地方公共団体内に設置される事務局は、調査対象に利害関係のない部署に所属する職員をもってあてることが望ましい」としている。

 

本件の場合は、管理責任などが問われる教委事務局が「利害関係がある部署」に該当するため、検討委の事務局は町長部局である総務課が単独で担当するべきである。

 

指針には、法規範性はないが、懲戒免職となった元職員が所属していた教委事務局は検討委の事務局から外すことが「望ましい」といえる。

 

※もっとも検討委が「第三者委員会」といえるのかどうかも現時点では不明である。 

 

2023年12月29日配信

久御山ジャーナル編集部

指定管理者選定委員会の過半数は町職員 公正性に疑義

指定管理者の候補者選定の審査機関となる「久御山町指定管理者選定委員会」の委員の過半数が町職員であることがわかった。公正中立性が担保されておらず、恣意的な審査がなされる恐れがある。

 

教育委員会への取材によると選定委員会の委員構成は副町長・総務部長・教育次長・大学教授・公認会計士の5名だという。委員会の設置要綱によると委員長を副町長が、副委員長を総務部長が務めるとしている。

 

委員の過半数が町幹部職員となっているため公正中立な「第三者委員会」には該当しない。

 

近隣・宇治市の「指定管理者候補者選定委員会」の委員構成を見ると、大学(大学院)教授2名・税理士1名・社会保険労務士1名の合計4名となっており、市職員は委員になっていない。

 

2023年12月28日

久御山ジャーナル編集部

ふるさとプレミアム

町職員OBの天下り団体か!? 文化スポーツ事業団

ふれあい交流館「ゆうホール」や総合体育館の指定管理業務を久御山町から受託している公益財団法人「久御山町文化スポーツ事業団」の専務理事が平成18年から町職員OBの「指定席」となっていることがわかった。

 

財団が設立された平成11年からの歴代の専務理事は以下のとおりとなる【下記「歴代専務理事の一覧」を参照】。

 

平成18年から5代連続して町職員OBが専務理事を務めている。現在の専務理事G氏は町の元民生部長である。

 

事業団の専務理事が職員OBに固定化・指定席化しているため、久御山町の天下り団体との批判は免れない。このような天下り団体を公の施設の指定管理者にすることは、古い政治の象徴ともいえる行為である。

 

◯歴代専務理事の一覧

平成11年~ A氏(職員派遣)

平成12年~ B氏(教育次長が兼務)

平成16年~ C氏(非職員OB)

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平成18年~ A氏(職員OB)

平成21年~ D氏(職員OB)

平成25年~ E氏(職員OB)

平成30年~ F氏(職員OB)

令和5年~  G氏(職員OB)

※平成11年のA氏と平成18年のA氏は同一人物。

 

2023年12月26日

久御山ジャーナル編集部

元職員の私的流用疑惑 近く刑事告発へ

久御山町は、町スポーツ協会の金員を私的流用した疑いがある元会計年度任用職員Kを近く京都府警に告発(刑事告発)する方針を固めた。業務上横領罪が成立すると見られるが、その他の罪との併合罪が成立する可能性もある。

 

町によるとKは、スポ協の会計を一人で担当しており、不正に金融機関から出金された総額は約400万円としており、現在の不足額は約310万円としている。

 

Kは全額弁済の意思を示しているというが、12月15日の議会答弁によると、現在のところ1円も弁済されておらず、教育委員会はKが弁済する資力がある否か、把握していないという。

 

◯検討委員会立ち上げへ

 

久御山町は、来年1月に「久御山町スポーツ協会の事務執行の在り方検討委員会」を立ち上げ、会計帳簿・計算書類その他の書類検査とスポ協役員・教委職員への事情聴取をおこない、課題の洗い出しと検証を行うことも発表した。

 

委員は、学識経験者・弁護士・公認会計士・行政職員によって構成するという。行政職員が入る必要性がよくわからないが、学識経験者については「町のことをよく知っている方」を委嘱したいとした。

 

学識経験者として適任なのは法学者・行政学者・会計学者・経営学者などが考えられるが、行政に協力的な「御用学者」では論の外である。委員構成によって久御山町の「本気度」が示されるといってよいだろう。

 

ちなみに近隣の宇治田原町で町職員が逮捕されたときに設置された「宇治田原町重大事件等調査委員会」の委員構成をみると、大学教授2名(行政法学者と都市社会工学者)、弁護士2名、公認会計士兼税理士1名の合計5名という錚々(そうそう)たるメンバーであり、久御山町でもこのレベルの委員構成が必要である。

 

2023年12月22日

久御山ジャーナル編集部

 

【解説】議長による質疑の制止について

12月15日、本会議の議案質疑において松本議長が「質疑は自己の意見を述べる場ではない」と芦田の発言を制止する場があった。この点について解説が必要と感じたので、以下のとおり記載する。

  

質「疑」は、議題となった事件について疑義をただすものであり、自己の意見を自由に述べることができる質「問」とは区別される。

 

『議員必携』(全国町村議会議長会編、学陽書房)に質疑は「自己の意見を述べることができない」との記載があるが、「自己の見解を述べないと質疑の意味をなさないようなものについてまで禁止しているものではない」と続く。

 

『議員必携』以外にも次のような見解が存在する。

 

「ここでいう『自己の意見』とは、討論の段階で述べるような事件についての賛否の意見をいうもので、質疑をするに当たって、補足説明的に『私はこの点については、このように考えるが、提出者としてはどうか』というようなものは、質疑の体裁の上から必要ならば許されるべきものと考える」(地方議会運営研究会編著『地方議会運営辞典』ぎょうせい、305頁)

 

「条例案に対する質疑の場合に、個々の条文の意義や解釈について質疑するだけでなく、条例の目的に対する質疑等も対象になるはずです。例えば、条例が目指すものの実現のためには他の方途も考えられるが、なぜ、こういう方途・規定を採用するのか、といった疑義の解明も質疑として認められるべきだと思います。そうなると、その前提として、こういう方途もあるという発言は自己の意見を述べることになるわけですから、質疑に自己の意見を述べることも必要な場合もあります」(鵜沼信二著『ポイント別でわかりやすい!地方議会・議員の基礎知識』中央文化社、97頁)

 

畢竟すると、質「疑」においても自己の意見を述べることはできる。しかしながら、質「問」とは違い制約・限界があるということになるが、どこまで許されるかの判断は正直難しいと思われる。

 

これを本件についてみると芦田の「不祥事直後に3役の期末手当をアップするのは、いかがものか」という趣旨の発言は確かに「自己の意見」ではあるが、提出者の意図に対する質疑であり、「自己の見解を述べないと質疑の意味をなさないようなもの」に該当するところ、提出者に前述した見解を問う本件質疑は適切なものであったと解するべきではないだろうか。

 

よって芦田は「自己の意見を述べないと質疑の意味をなさないので許される」という見解であり、一方で議長は「質疑から逸脱して『自己の意見』を述べている」との見解を思われる。

 

これは見解の相違である。見る人によっては、「芦田は議員なのに議会のルールも知らないのか」という印象を与えるため、まさに「自己の意見」を述べさせていただいた。

 

2023年12月15日

久御山ジャーナル編集部

編集長 芦田祐介

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