京都やましろ農業協同組合が久御山町のネギカットセンターで加工日年月日を偽装していた問題が発覚して4か月が経過した。なぜ、偽装がおこなわれたのか。
久御山ジャーナルは、京都府に情報公開請求をおこないJAから提出された改善報告書などを入手した。この文書をもとに偽装がおこなわれた原因や背景を読み解くことができた。
加工年月日を表示するラベラー機は、暗証番号を使用すれば現場で日付変更が可能であったため、今後は本店営農部長の専権管理に変更するとしている。なぜ、これまでは現場で日付変更が可能であったのかが疑問である。
現場を信頼して、偽装などおこなわれずはずがないという軽い考えだったのかもしれない。別の文書には、「先輩がやっているので、不正行為には気づいていたが、見過ごしていた」「『部下はきちんとやっているはずだから大丈夫』と思い込んで業務をしていた」という職場風土があったしている。
翻って、6月9日放送の報道ランナーではJA北河内の不祥事を独自取材。JA北河内の内情を知る人物が「隠ぺい体質はあると思います」「閉鎖的でワンマンな組織です」と証言していた。
JAグループの各組織は、独立した存在となっているが、JA京都やましろにも管理体制のほか、組織体質にも問題があったことは否めないであろう。
カットネギ加工年月日偽装についての京都府公文書.pdf (1.2MB)
2022年6月17日
久御山ジャーナル編集部
久御山町は、「くみやま夢タワー137活用補助金交付要綱」を改正した。
この補助金は、「くみやま夢タワー137ロゴマークをデザインに使用し、名刺、チラシ、パンフレット、ホームページその他の営業活動に使用する物品を製作する際に、経費の一部を補助する制度」(同町HP)である。
従前は交付対象となるのは「久御山町商工会及び京都やましろ農業協同組合を通じて活動する企業や個人とし、業種を問わない」としていた。太字で示したとおり「又は」ではなく「及び」となっている。これでは、商工会とJAの両方の会員でないと交付対象とならないため、交付対象は極めて限定的なものとなっている。
この点、久御山ジャーナル芦田が3月会議予算決算常任委員会の総括質疑で取り上げ、「及び」ではなく「又は」ではないか、もっと補助金の対象者を拡大するべきだと訴えた。これにより、久御山町は4月26日付けでHPを更新し、募集要項や要綱を訂正したものをアップした。
久御山ジャーナルの取材に対して産業・環境政策課は「要綱に誤りがあったが、実際には『久御山町商工会又は京都やましろ農業協同組合を通じて活動する企業や個人』を対象として運用してきた」「今回の要綱改正により、商工会やJAの加入という縛りをなくし町内の事業者、農業者、個人が対象となった。門戸を大きく広げたので活用してほしい」と答えた。
改正前の要綱
改正後の要綱
芦田の総括質疑通告書
2022年5月28日
久御山ジャーナル編集部