久御山町議会議員の田口浩嗣氏が平成29年度に政務活動費を充当して作成・配布した広報紙に政党活動・選挙活動の記載や写真があることがわかった。
久御山ジャーナルが平成29年度の政務活動費の領収書等を閲覧したところ、田口氏は、広報紙の印刷代29,700円、配布代64,291円、合計93,991円を支出していた。
政務活動費は、公金である以上、広報紙に政党活動・選挙活動についての記載をすることは原則として許されない。しかるに、田口氏は広報紙の裏面に「衆議院選挙応援活動・JSS京都21の会街宣活動・JSS和束町長選挙戦の激励」など明らかに政党活動・選挙活動についての記載や関連した写真を掲載をおこなっている。
政党活動・選挙応援の記載
さらに田口氏は「(議員になって)5年間で繋がってきた自民党のパイプ『力』」として自民党の閣僚(元職含む)や国会議員とのツーショット写真や自身の選挙活動時の写真などを掲載している。
閣僚や国会議員とのツーショットを掲載し、国との「パイプ」を自慢
私費であれば問題はないが、公金を使用して、このような広報紙を印刷・頒布することは許されない。本紙既報のとおり、田口氏は令和2年度の政務活動費については、不適切な支出であることを認め、広報紙の印刷・頒布代を返還している。
平成29年度に受給した政務活動費についても違法性が強く疑われる。印刷・頒布代については返還するべきではないだろうか。
田口議員平成29年度政務活動費領収書等.pdf (0.44MB)
田口こうじ広報紙.pdf (0.91MB)
2022年2月19日
久御山ジャーナル編集部
久御山町議会議員の田口浩嗣氏がブログに自身が立候補した平成27年と平成31年の町議会議員選挙告示日前に出陣式の案内文章を掲載していたことがわかった。事前運動を禁じた公職選挙法に違反する可能性が高い。
田口氏は平成27年4月18日~20日付けブログで「『4月21日(火)約am9:00~出陣式』を開催します」「多数の御出席の程お願いします」と記載している。平成27年の町議会議員選挙の告示日は4月21日であった。
また平成31年4月15日付けブログでは「町議会選挙戦が明日16日朝から始まります。朝の9時前位~出陣式を田口興業㈱前駐車場にて開催いたします。平日で忙しいと思いますが、ご参集頂けたら幸いです。」と記載している。平成31年の町議会議員選挙の告示日は4月16日である。
いずれも告示日前に不特定多数に出陣式の参加を呼び掛けるものである。不特定多数の人間に対して出陣式の参加を呼び掛ける行為は、公職選挙法に違反すると解されている。そのため違反とならないように、一般的には「内部連絡」や「取扱注意」と記載した出陣式の「事務連絡文書」を特定少数の後援会員(とりわけ役員)に配布することはなされている。
久御山ジャーナルが町選挙管理委員会事務局に取材をおこなったところ、最終的には司法が判断することとした上で「告示前に出陣式を不特定多数に告知する行為は、公職選挙法に違反する可能性が高い」と回答した。
平成27年4月18日付け田口氏ブログより
平成31年4月15日付け田口氏のブログより
〇公選法に無理解な田口氏
田口氏は、告示日前の平成27年4月14日に「17時前に帰宅し、田口こうじ町議会選挙事務所開きの準備を行いました」「多くの皆さんに参集頂き18時半から、『田口こうじ町議会選挙事務所開き&決起大会』を開催した」とも記載している。
本当に告示日前に「選挙事務所」を開設したのであれば、公職選挙法に違反する行為である。告示日前に「事務所開き」をおこなうことは一般的であるが、あくまでも「後援会事務所開き」である。
こんなことは現職の議員であれば、誰でも知っている初歩的な知識である。
2022年2月18日
久御山ジャーナル編集部
過去に久御山町議会に存在した会派「緑風会」が政務活動費で同一書籍を2冊購入していたことがわかった。
久御山ジャーナルが町議会の平成29年度政務活動費の領収書を閲覧したところ、緑風会が『イチからわかる! “議会答弁書"作成のコツ』(林誠著、ぎょうせい)という書籍を2冊購入していることを発見した。
当時の緑風会所属議員は2名である。町議会では、会派に所属する議員には、月額5000円の政務活動費を会派に支給している。無会派議員は月額3000円を議員個人に支給しているが、会派所属議員の場合、議員個人への支給はおこなっていない。
政務活動費を会派に支給することは、責任の所在が不明確となりやすく、所属議員にとっては、政務活動費を使用したいと考えても、会派会議に諮るなどして会派として意思決定する必要があるなど、使い勝手も悪い。会派を実質的に支配する実力を持った議員が専横的に政務活動費を支出する恐れもある。
一方で、会派に支給することにより、会派内でチェック機能が働き違法・不適切な支出が抑止されたり、会派で1冊の新聞・雑誌・書籍などを購入して、所属議員全員で情報共有することが可能だというメリットもある。
然るに、所属議員2名の緑風会は、会派に支給された政務活動費を使用して、同一書籍を2冊購入している。資料購入費として政務活動費で書籍を購入することは、認められているが、購入するのは最低限必要な部数でなければならないと解されているため、違法性が疑われる。
民間企業に当てはめると、課員数名の庶務課で業務遂行に役立つ書籍を購入する場合は、1冊購入して課内で共有するであろう。本件支出が住民感覚や民間感覚から乖離した、税金の無駄使いとのそしりは免れない。
久御山ジャーナルが関係者から入手した緑風会の会則(但し、平成30年4月施行のもの)によると、第2条において「議員は、公平・公正を旨とし、住民付託の重みを真摯に受け止めること」としているが、これでは「住民付託の重みを真摯に受け止めている」とは到底思えない。
平成29年度緑風会 政務活動費領収書.pdf (0.21MB)
緑風会会則.pdf (0.22MB)
※会派構成員に田口議員の名前があるが、本件政務活動費の支出がおこなわれた当時は、田口議員は同会に所属していなかった。そのため本件支出は、田口議員には何ら責任を負うべきものではないことを注記する。
2022年2月15日
久御山ジャーナル編集部
久御山町議会議員の田口浩嗣氏が町内に設置している政治活動用看板の設置許可の更新を怠り、1年放置していることが久御山町選挙管理委員会事務局への取材によりわかった。
一例を紹介すると、森ふれあい公園の近くに設置されている田口氏の看板には、2枚のシール(証票)が貼られている。
選管に確認したところ、個人の政治活動用であるNo.133の期限は、平成31年4月11日までとなっている。一方、後援団体の政治活動用であるNo.066は令和3年(平成33年)2月13日までとなっている。
現在は、いずれの期限も経年劣化により日付が消えている。
政治活動用看板は、期限前に選管から連絡が入るわけではないので、更新手続きを失念しやすい。久御山ジャーナルは、ずいぶん前から期限切れを認識していた。
期限を少し過ぎたからといって目くじらを立てるつもりはなかったが、更新手続きを1年放置しているのは、さすがに限度を超えているのではないだろうか。
この時点では、期限が表示されていた(2021年5月撮影)
現在は、2枚とも証票記載の期限が消えている(2022年2月撮影)
2022年2月14日
久御山ジャーナル編集部
久御山町田井新荒見の事業地に大量の産業廃棄物を放置したまま事実上廃業している有限会社広村商店が当該土地の売却を弁護士に依頼していたことが京都府への情報公開請求によりわかった。
久御山ジャーナルが情報公開請求によって入手した公文書によると昨年11月29日に京都府山城北保健所に広村商店の代表者から「土地売買は弁護士に依頼しているので、そっちに電話してくれ」と一方的な電話があったという。
そのため、12月2日に京都府循環型社会推進課と山城北保健所の職員が当該弁護士の事務所に訪問し、事情聴取をおこなった。聴取内容を記録した公文書は、黒塗りが多いため詳細が不明であるが、土地の売却に向けた動きがあることは確認できた。
なお、黒塗りの理由は、「通常他人に知られたくないと望むことが正当であると認められる」「当該法人の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある」ためとしている。
令和3年11月29日付け連絡事項処理用紙 .pdf (0.11MB)
令和3年12月2日付け連絡事項処理用紙 .pdf (0.39MB)
※公開された公文書に記載されている広村商店の代表者氏名は久御山ジャーナル編集部が赤塗り(京都府が非公開とした部分と区別するため)にしています。
2022年2月5日
久御山ジャーナル編集部