京都府山城北保健所が産業廃棄物を放置している広村商店に対して「厳しい措置」を検討していることが本紙の情報公開請求によりわかった。
同社は、久御山町田井新荒見の事業地に大量の産業廃棄物を放置。昨年12月に京都府は全量撤去の改善命令を発出したが、履行期限を過ぎても(全体量から見ると)雀の涙ほどの量が撤去されたのみで命令違反の状態が続いている。
9月8日に府職員が同社代表者宅を訪問したが、本人は直接面談を拒否。インターホン越しで会話するが、一方的に話しが打ち切られたため、府職員は手紙を投函。
当該手紙は、同社に対して改善命令の違反状態が7ヶ月継続していることから、「今後の厳しい措置について検討しているところ」として「全量撤去に向け、直ちに撤去作業を再開」するように求めたものである。「厳しい措置」は具体的に何を指すのか不明であるが、捜査当局への刑事告発の可能性もあり得る。
本紙の取材に対して、ある捜査関係者は「広村商店による産廃放置問題は報道等により承知している。保健所から告発があれば速やかに捜査に着手する」と語った。
京都府が広村商店に交付した手紙.pdf (0.4MB)
2021年10月22日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
違法建築物を設置しているロックファーム京都(以下「ロック社」)に対して、一部府議から擁護する声があることが関係者への取材および情報公開請求によりわかった。
本紙が入手した令和3年6月18日付け土木事務所の公文書には「各方面から行為者(注:ロック社)に対する擁護及び非難の声があがっており、府議会議員から山城土木事務所へ相談が入っている状況とのことです」と記載されている。
また同日付け土木事務所が送信したメールには「本件につきましては、地元を活性化する若い農業者であり、擁護する声と法違反を厳しく指導せよとする声とが、各方面から大きくなっています。どちらの声からも府議会議員からの相談があります」と記載されている。
法令違反を擁護することは、違法な公権力の行使などがあれば格別、社会正義を追及することを使命とする府議会議員としてあるまじき行為である。いやしくも府議会議員は「全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」(憲法15条)。
ロック社の法令違反を擁護している府議は、府民全体の奉仕者ではなく、一部(ロック社)の奉仕者に成り下がっているといえよう。公の場で正々堂々と「法令違反を擁護します」と名乗り出ることができるのかと問いたい。
近年では、森友学園問題による政治家による不正な口利き・働きかけが大きな問題となった。平成13年に破綻した大和都市管財は、戦後最大級の詐欺事件となったが、複数の国会議員からの圧力を背景に近畿財務局が抵当証券業の許可更新をおこなったことが違法と裁判所が認定したことも記憶に新しい。
当局は、こうした府議会議員の不当な「相談」に忖度せず、毅然とした対応をするべきである。法令違反の事実を認識しながら当局が権限行使の懈怠やもみ消し・握り潰しをすることは、許されることではない。
連絡事項処理用紙.pdf (0.82MB)
土木事務所送信メール.pdf (0.39MB)
2021年10月18日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
ロックファーム京都(以下「ロック社」)の違法建築物は、直売所を開設したというマスコミ報道がきっかけで当局に通報があり、指導に乗り出したことが関係者への取材および情報公開請求によりわかった。
本紙が調べたところ、ロック社の直売所開設の記事は、6月11日付け『洛タイ新報』に掲載されている。
さらに6月13日付け『京都新聞』山城版でも同様の記事が掲載されており、翌14日に当局に「(市街化調整区域なので)都市計画法違反ではないか」という通報があったことが公文書から確認することができた。
ある報道関係者は本紙の取材に「法令違反をおこなっているロック社のことを記事にするな!」という読者から抗議の電話があったことを明らかにした。また、別の報道関係者は「法令違反が解消されるまで、ロック社を紹介する記事は掲載しないことにした」と語った。
法令違反をおこなっている企業を持ち上げることは「社会の公器」を自認する報道機関であれば、厳に慎まなければならない。各級議員においても法令違反をおこなっている企業を擁護するようなことは断じて許されることはでない。
起案書等.pdf (1.44MB)
2021年10月14日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
10月5日に久御山町で自動車の当て逃げ事件が発生していたことを複数メディアが報じた。
報道によると黒い服の男性が運転する車に、白い車が追突したとのこと。追突された黒い服の男性は、白い車の男性に停車するように身振り手振りで指示したものの、制止を振り切り、助手席のドアが開いたまま走り去ったというもの。
本紙が報道された映像を取り調べたところ事件現場は、久御山町北川顔馬嶋の国道478号であることがわかった。現場に赴いてみたが、とくに事件があったことを感じさせるものはなかった。
現在、警察による捜査がおこなわれているという。追突された男性の制止を振り切り、ドアが開いたまま走り去る行為は極めて悪質である。
速やかな被疑者の検挙が望まれる。何か情報をお持ちの方は、宇治警察署までご連絡願いたい。
被疑者に該当する人物は、自主的に出頭するべきである(但し「自首」は成立しないと解される)。
・ドア開いたまま…事故後に“急発進”引きとめも無視|テレ朝news-テレビ朝日のニュースサイト (tv-asahi.co.jp)
・ 追突した車 引き止めるも"急発進"&「何あれ?」札幌上空に"謎の物体" (ニュース) | ABEMA
事故現場となる国道478号
2021年10月13日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
京都府山城北土木事務所が違法建築物を設置しているロックファーム京都(以下「ロック社」)に建築物の使用中止等を指示する文書を発出していたことが本紙の情報公開請求によりわかった。
土木事務所は久御山町との情報交換などを経て、6月23日付けでロック社へ指示書を発出。指示内容は、建築物の使用を中止し、是正計画書を提出せよというものである。
当該指示に対して、ロック社は7月13日付けで是正計画書を提出した。これによると建築物の撤去・移設をする費用の捻出が出来ないため、「是正期限に猶予を頂戴し」たいなどとし、7月31日までに建築物の使用を中止すること。また、令和6年6月30日までに建築物を除却するなどとしている。
ロック社のTwitterによると「10/9(土)から『“熟成”京都舞コーン』の現地販売をスタート」したという。違法建築物の横にテント(建築物に該当しない簡易なもの)を設置して、そこで販売しているようである。何も知らない顧客から見ると、なぜ直売所を使用しないのか疑問にうつるであろう。
ある地元住民は、本紙に対して「令和6年6月30日までに建築物を除却するという是正計画は、ロック社にとって、都合が良すぎるのではないか」と憤った。
指示書.pdf (0.44MB)
是正計画書.pdf (1.12MB)
2021年10月12日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)