久御山町田井新荒見に大量の産業廃棄物を放置している有限会社広村商店が4トントラック1台分を撤去していたことがわかった。
同社は令和元年6月頃に事実上廃業。2年以上にわたって事業地に産廃が放置されている状況が続いており、昨年12月には、京都府山城北保健所が全量撤去の改善命令を発出。しかしながら撤去されたのは履行期限最終日にトラック1台分のみ。
同社の産廃放置問題は「事業者型ゴミ屋敷」としてテレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」など大手マスコミでも取り上げられた。
トラック1台分が撤去されたとはいえ、目標の全量撤去には程遠く、その後も目立った動きはなかった。ところが6月17日に周辺住民から「産廃が少し減っている」との情報提供があった。
久御山町環境保全課の担当者に確認したところ「6月16日に4トントラック一台分が撤去されたことを把握している。来週か再来週にトラック1台分を撤去する予定がある」とのことであった。
一方、産廃を所管する京都府山城北保健所の担当者は本紙の取材に対して「今後は、撤去する量や頻度を増やすように指導し、全量撤去を目指す」と答えた。
撤去された産廃は全体の量から見ると「雀の涙」とはいえ、良い方向に動いているのか。いずれにしても1日も早い産廃全量撤去が望まれる。
2021年6月18日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
久御山町立学校において2年連続で児童生徒への不適切な指導を理由に教員への訓告措置が取られていたことが京都府教育委員会などへの取材でわかった。
本紙が入手した公文書によると平成30年度は次のようなものである。
児童同士のトラブルについて聞き取りをしようとしたところ、児童が逃げたため、一輪車を勢いよく投げつけ、後ろから羽交い絞めにした。さらに仰向けになって倒れた児童に対して上から手で両肩を押さえ、膝で腹部を押さえつけたというもの。当該教員は、口頭訓告となった。
次に令和元年度は次のようなものである。
不登校気味の児童生徒と1対1の状態で話しをしたが、その際、1時間程度問い詰めるような口調で話しをしたというもの。「結果として当該児童生徒に容易には回復しがたいほどの苦痛と恐怖、屈辱感を与え、翌日から登校することができな」ったとしている。当該教員は文書訓告となった。監督責任を問われた校長も口頭訓告となった。
これらの事案は一切公表されていなかった。久御山町教育委員会は筆者の議会質問に対して「訓告は、制裁的措置を備えない矯正措置であり、行為者に反省を促し、職員の資質向上と職務の遂行改善に資するものである。加害者・被害者のプライバシーに配慮する必要もあるので、原則として懲戒処分以外は公表しない」と答弁している。
しかしながら、三重県教育委員会は懲戒処分に至らない文書訓告・厳重注意事案についても公表している。その理由として「教職員は児童生徒の教育に携わる立場であることから、児童生徒の安全・安心な学校生活に支障となるおそれのある規律違反の事案について、懲戒処分に至らない文書訓告等の事案においても公表することにより、説明責任を果たし、県民の信頼を確保する」ためとしている。
どちらが教育委員会のあるべき姿かは明らかである。
情報公開請求にて入手した訓告文
2021年6月16日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
久御山町議会議員の田口浩嗣氏(3期目)が久御山町の総務部長に通信業者を紹介していたことが関係者への取材によりわかった。
田口議員が紹介した業者はE社(本社=大阪市)。売り込みがおこなわれたのはソフトバンクの「おとくライン」という商品。
田口議員は、E社幹部従業員とともに役場総務部に訪問。町総務部長を引き合わせた上で、田口議員同席のもと、E社の幹部従業員が商品説明をおこなった。
後日、庁内で検討をおこなったところ、役場では形状的に導入することが不可能とわかったため、断ったとのこと。
久御山町議会議員政治倫理要領では、議員は「自己の地位に基づく影響力を不正に行使し、住民の疑惑を招くような行為はしないこと」とある。
田口議員は人格が高潔で業者と癒着するような人物ではない。しかしながら、議員が特定の業者を紹介することは、住民から有らぬ疑惑を招く行為となるため、厳に慎むべきである。
E社幹部従業員の名刺(関係者から入手)
2021年5月31日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
久御山町議会議員の田口浩嗣氏(3期)が会派代表者会を欠席し、私的なゴルフコンペに参加していたことが申し合わせ事項に反していたことがわかった。
会派代表者会が開かれたのは令和元年12月4日。当時、筆者は田口議員と同じ「くみやま改革保守の会」(代表=田口議員)に所属していた。筆者は、田口議員から会派代表者会の日は「用事」があるため、「代理出席」の要請を受けた。
筆者は、その要請に従い12月4日開催の会派代表者会に「代理出席」した。田口議員が会派代表者会を欠席しなければならないほどの「用事」とは私的なゴフルコンペであったのである。
会派代表会は、久御山町議会の申し合わせ集に掲載されている「久御山町議会会派代表者会申し合わせ事項」に基づいた「各会派の連絡調整及び協議を図」る会議である。本会議や委員会のように条例にもとづく会議ではないが、「公務」といっても過言ではない。
本紙が当該申し合わせ事項を精査したところ「代表者に事故あるとき又は欠けたときは、議長の許可を得て、その会派に所属する議員の中から代理の者を出席させることができる」と規定されている。確かに「代理出席」の規定はあるが、これは「代表者に『事故』あるとき又は『欠けた』とき」に限られていた。
「事故」とは傷病などを指し、「欠けたとき」とは議員辞職や死亡により後任の代表者が決めっていない状況を指す。私的なゴルフコンペを理由に欠席し、別の人間を「代理出席」させることは申し合わせ事項では認められていない。
それ以前に当該申し合わせ事項の「代表者会の構成」という条項では、「代表者会は、議長、副議長及び(会派の)代表者をもって構成する」となっている。田口議員は、当時、副議長であったから、副議長という立場からも出席する義務があった。
このように田口議員が私的なゴルフコンペを理由に会派代表者会を欠席したことは、副議長および会派代表という職責を放棄したものといえる。
田口議員は、令和3年2月25日に開催された広報広聴委員会においても遅刻しており、公務軽視も甚だしいところである。
画像引用元:2019年12月4日付け「田口こうじオフィシャルブログ」
久御山議会会派代表者会申し合わせ事項
令和元年12月4日会派代表者会議の結果概要(情報公開請求により入手)
2021年5月5日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)
久御山町議会の田口浩嗣議員が久御山中学校の女子生徒に華頂女子高校のパンフレットと粗品(ポケットティシュ)を配付していたことがわかった。選挙区内の寄附を禁じた公職選挙法に違反する可能性がある。
本紙の見解としては、パンフレットについては販促物であるため問題ないと考える。一方、ポケットティシュについては販促物であると同時に有価物と認識することができ、違反の可能性は否定できない。
かつて選挙区内にうちわを配付した大臣がいたが、あれと同様に選挙区で何らかの物を配付するときは注意が必要である。なお、選挙権を有さない生徒であっても寄附行為は禁止されている。
昨今のコロナ禍の選挙戦では、選挙事務所は訪問する人に対してマスクに着用を求めている。問題は、マスクを忘れたという人が訪問してきたときである。こうした場合はマスク1枚を10円程度で販売していることが多い。やはりマスク1枚といえでも買収と認定される恐れがあるからである。
久御山町選挙管理委員会に取材をおこなったところ、住民からこうした情報が寄せられており、把握しているとのことであった。その上で「既になされた行為については適法・違法の判断はおこなわない」とした。
※画像引用先:2020年11月6日付け「田口こうじオフィシャルブログ」
田口議員のブログより
2021年4月30日
(久御山ジャーナル主筆 芦田祐介)